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カナダ大手6行、銀行間トークン化預金システム構築へ向けて連携

カナダ大手6行、銀行間トークン化預金システム構築へ向けて連携

nextmoneynextmoney2026/09/23 05:03
著者:nextmoney

カナダの大手6行が銀行間トークン化預金システムで連携

カナダの主要な金融機関であるBMO(モントリオール銀行)、CIBC、カナダ・ナショナル銀行、RBC(カナダロイヤル銀行)、スコシアバンク、TD(トロント・ドミニオン銀行)の大手6行が、カナダドル建てのトークン化預金システムを構築するため、共同で連携に乗り出したことが明らかになった。

この動きは、デジタルインフラを活用して金融機関間の資金移動や決済をより効率化することを目的としている。オンチェーンマネーを巡る国際的な競争が激化する中、規制下の商業銀行が主導する預金トークン化の活用に向けた大きな一歩となる。

銀行間送金の効率化とプログラマビリティの活用

このイニシアチブの第一段階では、参加銀行間における資金送金や決済の円滑化に焦点を当てて運用される。

従来の銀行間送金においては、顧客による支払い手続きと、金融機関同士による別途の決済プロセスという二重のステップが必要となり、非効率さが課題となっていた。しかし、共有インフラ上で展開されるトークン化預金を導入すれば、これら双方のプロセスを効率的に統合・処理できるようになる。

また、トークン化預金最大の特徴の一つがプログラマビリティ(プログラム可能性)だ。スマートコントラクトなどの技術を活用することで、自動化された支払い処理や高度な金融取引の実装が可能になり、決済スピードと利便性が飛躍的に向上する。

プロジェクトはまず国内の主要6銀行間でスタートするが、将来的な拡張性も視野に入れられており、他の預金取扱機関のネットワーク参加も計画されている。

規制の明確化と技術中立的なアプローチ

このプロジェクトを力強く後押ししているのが、カナダの規制当局による明確なスタンスだ。

OSFI(カナダ金融機関監督局)は、トークン化預金の本質は従来の銀行預金となんら変わらないものであり、法的地位においても同等であるとの見解を示している。OSFIは「金融商品の基盤となる技術が、その法的性質を決定づけるわけではない」として技術中立的な姿勢を強調しており、これにより銀行側は、新たな特別法制の整備を長期間待つことなく、既存の厳格な規制枠組みの下で事業を推進できる環境が整った。

もっとも、従来の銀行預金システムとブロックチェーン技術を完全に融合させるにあたっては、サイバーセキュリティの確保やサードパーティリスクの管理など、適用される規制要件の厳格な遵守が求められている。なお、カナダ国内では過去に、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)やDLT(分散型台帳技術)を用いたデジタル債券決済の実験であるProject Samara(プロジェクト・サマラ)なども実施されており、こうしたインフラ構築の知見が今回の基盤整備に活かされている。

世界的な動向と今後の展望

こうしたトークン化預金を巡る動きはカナダ国内にとどまらず、グローバルな金融トレンドの一部となっている。

BIS(国際決済銀行)が進めるProject Agorá(プロジェクト・アゴラ)や、米国の主要銀行が参加するクリアリング・ハウス(※1)の取り組み、さらにSWIFT(国際銀行間通信協会)によるクロスボーダー決済の試験運用など、世界各地で規制下にある銀行マネーをオンチェーンへ適応させる試みが相次いでいる。

(※1)クリアリング・ハウス(Clearing House)とは…
買い手と売り手間で、取引決済(資金と資産の受け渡し)を最終的に保証する仲介機関のこと

一方で、民間部門におけるデジタルマネーの競争軸は、銀行が発行するトークン化預金と、準備資産に裏付けられたステーブルコインの対立構造にもおよぶ。カナダでは法案C-15に基づくステーブルコイン法の整備が進められているが、これらは主に非金融機関の発行者を対象としており、既存の健全性規制を受ける商業銀行とは異なる枠組みで運用される。米国金融大手シティグループ(Citigroup)の調査・研究部門Citi Institute(シティ・インスティテュート)の予測では、トークン化された資産市場は2030年までに数兆ドル規模へ拡大すると見込まれている。

現段階においてカナダの主要6銀行による取り組みはまだ検討・構築の初期段階にあるが、今後は採用される具体的な技術選定や、国内外の他の決済ネットワークとの相互運用性が重要な焦点となります。決済インフラが急速にオンチェーンへと移行する過渡期において、規制遵守と信頼性を備えた銀行マネーがどのような役割を果たしていくのか、今後の動向から目が離せない。

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免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。

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