MSCIが「非営業型企業」をグローバル指数から除外する新ルールを承認。Strategyと日本のMetaplanetが除外候補となり、最終リストは11月11日に公表される。
指数提供大手MSCIは10月15日、実質的な事業活動を行わない「非営業型企業」をグローバル投資可能市場指数の対象から除外する新たな適格性ルールを承認した。公表文によると、影響を受ける企業の最終リストは11月11日に公表され、ルールは11月30日の引けで適用になる。この結果、ビットコイン大量保有で知られるStrategy(MSTR)と日本のMetaplanetが指数から除外される可能性が生まれた。
2段階のスクリーニングで「非営業型」を判定
MSCIが公表した内容によると、新手法はまず企業が実質的な営業資産を持つかを確認する。ここを通過できなかった場合、費用、キャッシュフロー、資産価値の変動、外部資金への依存度などを測る5つの財務比率のうち4つ以上で基準を満たさなければ不適格と判断される。
既存の構成銘柄は、直近2回の年次決算期間の両方で不適格と判定された場合に限り除外される。一方、新たな追加候補は1期でも不適格判定を受ければ組み入れが拒否される。MSCIは指数の入れ替わりを抑えるため、判定基準と組入れ・除外の時期に緩衝措置を設けるとしている。今回の承認は除外の確定を意味せず、最終的な扱いは11月11日のレビュー次第だ。
MSCIが2026年5月時点のデータで行った試算では、MSCI ACWI投資可能市場指数からの削除候補としてStrategy、Metaplanet、英国のウラン投資会社Yellow Cakeの3社が挙がった。新手法は暗号資産固有のものではなく、投資目的で資産を保有する企業全般を対象としている。
日本のMetaplanetにも影響の可能性
東京のMetaplanet(銘柄コード3350)は2025年6月に1,930円まで上昇した後下落し、直近は277円(約1.75ドル)で取引されている。米国時間15日の店頭取引であるMTPLFは3.28%下落した。日本上場企業のため、指数除外が現実になれば国内の投資家にも影響が及ぶ。
資金流出に関する見立てでは、JPMorganのアナリストは、MSCIの先行するデジタル資産案に基づき、Strategyの指数除外で約28億ドルの資金流出が生じる可能性があると試算していた。ただしこの数字は今回承認されたルールではなく先行の提案に関わる推計だ。Strategy側は同年8月、MSCI指数を追跡するファンドの保有は約1,300万株で発行済み株式の3.1%にとどまり、1日分の出来高に満たないと反論している。
StrategyはかつてMicroStrategyと呼ばれ、Coca-ColaやPorscheなどが顧客のビジネスインテリジェンスソフト事業を持つ実業企業だと主張してきた。同社はデジタル資産を保有する企業への扱いを「差別的」だと批判した。9月の書簡では「この提案が採択されてもStrategyの事業には実質的な影響がないが、中立的で信頼できる指数提供者としてのMSCIの評判を深く損なう」と述べている。
今回の新手法は、MSCIが2025年10月にデジタル資産が総資産の50%以上を占める企業向けに設けた暫定措置に代わるものだ。最終リストは11月11日に公表される。




